Cycling Trip Diary for Travelers山大生のサイクリング旅日記

撮影日：2022/09/28 (水)　作成者：山口大学国際総合科学部学生

こんにちは！山口大学国際総合科学部の学生です。
私たちは山口県の魅力を外国人に伝えるため、スポーツフィールドやまぐち推進協議会と協力して活動しています。
その一環として、山口県の各地域をサイクリングしている様子を動画で発信するとともに、動画でお伝えしきれなかったより詳細なお役立ち情報をWeb記事に掲載しています。

動画はこちら↓

今回は下関市から長門市にかけて山口県がおすすめするサイクリングコース「角島大橋ブルーオーシャン海道」を走ります！ここは、海、山などの自然に囲まれた雄大な景色を一望できるだけでなく、日本の歴史、文化を楽しめるサイクリングコースになっています。

今回のサイクリングは、新下関駅からスタートします。
新下関駅までのアクセス方法はこちら　↓

この日サイクリングに同行してくれた外国人は、エイドリアンさんです。彼はアメリカ出身の山口大学の留学生です。スポーツ大好きで好奇心旺盛、笑顔が素敵な明るい方です！

今回のサイクルルート、タイムスケジュール及びコースデータはこちら　↓

サイクルルート　Googleマップ

コースデータ

Ⓐ新下関駅　[出発時刻 9:00 A.M.　スタート]

新下関駅は新幹線が通過する駅であるため、福岡や広島など他県からアクセスが容易です。
駅の西口にサイクルピットもあるため（右下写真参照）、輪行してきた方も安心して自転車を組み立てることができます。

※サイクルピットの詳細はこちらから　↓
http://cycleken-yamaguchi.com/support/cycle-pit.html

今回はJRでの輪行の際の注意事項を紹介します。電車内で自転車を持ち込むことが可能ですが、大きく以下の2点には注意してください。

• 解体して専用の袋に収納したもの又は折りたたみ式自転車であって、折りたたんで専用の袋に収納したもの
• 3辺の最大の和が、250センチメートル以内のもので、その重量が30キログラム以内のもの（ただし、長さ2メートルを超える物品は持ち込むことができない）

新幹線で輪行する際は、上記の点に加え、以下の2点についても気を付ける必要があります。

• 3辺の合計が160センチメートル以上250センチメートル以下の場合「特大荷物スペースつき座席」を事前予約する（ネット予約または駅の券売機にて購入可能）
• 事前予約なく車内に特大荷物を持ち込んだ場合、所定の手数料1,000円を支払い、乗務員が指定する箇所に荷物を収納する
  ※自転車は上記ルール対象外ではありますが、「特大荷物スペース」の利用を希望する場合は、事前予約が必要となります。

それでは最初の目的地「毘沙ノ鼻」に向けて出発です！！

「毘沙ノ鼻」に向かうまでに本州最西端の道「風波のクロスロード」を走行します。
「風波のクロスロード」は、自然の風と歴史の波が寄せる道が由来となっています

風波のクロスロードに入ると、大きな恐竜の壁画が現れます。この壁画は高圧洗浄機によって描かれたものです。
ここは吉母という地域で、吉母海岸で国内最古の恐竜の足跡化石が発掘されたことから、この画が描かれました。

壁画を通過し、海沿いを抜けると1.4kmの急坂が現れます。実際にとったデータによると最大斜度12％の坂でした。
ひたすらに上り続けるので、きついと思うこともありますが、上り切ったあとの達成感はこの上なく気持ちのいいものです。
サイクリストにはぜひこの坂に挑戦し、上り終えたあとの達成感を味わってほしいです。

Ⓑ毘沙ノ鼻　[到着時刻 10:00 A.M.　距離 17.8km]

傾斜が急な坂を乗り越え、「毘沙ノ鼻」に到着！
ここは本州最西端の地として有名な絶景スポットです。毘沙ノ鼻では、訪れた記念に到達証明書を発行することができます(100円) 。

エイドリアンさんは「The view was great and was a surprising reward for the bike ride up.（この景色はすばらしく、自転車で上った後の驚くべきごほうびだった）」と達成感を感じていました。

先ほどの坂を下り、再び風波のクロスロードを走行。
彼岸花が道の彩を鮮やかにしてくれます。

彼岸花は日本の夏の終わりから秋にかけて、道端や田んぼのあぜ道に咲く花です。赤色だけでなく、白色などさまざまな色の花も見られることがあります。

Ⓒ川棚温泉元祖瓦そばたかせ（南本館）[到着時刻 11:10 A.M.　距離 32.5km]

街中を走り、坂を上ると下関名物「瓦そばたかせ」に到着です！
山口県の郷土料理である瓦そばをこちらの南本館でいただきます。

瓦そばは、明治10年（1877年）の西南戦争で熊本城を囲んでいた薩摩軍の兵士が瓦を使って肉や野草を焼いて食べていたという話から生まれた山口県の郷土料理です。
瓦そばは1人前1,320円です。
茶そばの香りが食欲をそそります。瓦と接した部分のそばがパリパリになっていて、食感も楽しめる一品です。レモンともみじおろしで味を変え、様々な風味が味わえるのも瓦そばの特徴です。
エイドリアンさんは瓦そばを、興味深い歴史を持つおいしい麺料理だと言っていました。

このコースの見どころである、海沿い道路の景色です。
平坦な道が続くのでとても走りやすく、海の風景を存分に楽しむことができます。

Ⓓ角島大橋　[到着時刻 2:00 P.M.　 距離 62.3km]

日本の車のCMで紹介された山口が誇る人気スポット「角島大橋」に到着です。
なんと橋の長さは1,780ｍ！コバルトブルー色に輝く海の上を一直線に走行できる爽快感は何物にも代えられません。
エイドリアンさんは「It was a great ride along the bridge and offered a great view of the ocean and island.（海と島の素晴らしい景色を見ることができるサイクリングだ）」と。

ゴールまで残すところ約35km！ここから「みのりロード」を走りました。
「みのりロード」は長門市内を東西に走る広域農道で、舗装された綺麗な道です。
一面に広がる綺麗な黄緑色の稲穂の景色を楽しみながらのサイクリングは、とても心地よいものです。起伏が多くある道ですが、信号がほとんどないためとても走りやすいです。

Ⓔ大寧寺　[到着時刻 4:20 P.M.　距離 100.9km]

角島大橋から約39kmの道のりを走り、「大寧寺」に到着です。
ここは、1410年創建の由緒あるお寺です。
「長門湯本温泉」は、1427年にその「大寧寺」の定庵朱禅和尚が、住吉大明神からのお告げによって発見した温泉なのです。
また、室町時代（1336〜1568年）山口で栄華を極めた大内氏の終焉の地とされています。

「大寧寺」は自然をとりこんだ日本らしい厳かな雰囲気のお寺です。ここは、桜や紅葉の名所でもあり、季節によって美しい景色を味わうことができます。（右下写真別日撮影）
エイドリアンさんからは「It was a nice spot to enjoy the natural atmosphere and enjoy Japanese culture.（自然の空気と日本の歴史を楽しめるすてきな場所だった）」と、好評でした。

Ⓕ長門湯本温泉　[到着時刻 5:40 P.M.　距離 102.3km]

最終スポットに到着しました。
「長門湯本温泉」は宿泊施設が並んでいるため、宿泊を兼ねたサイクリング旅行に訪れるにはぴったりの場所です。
またここ「湯本温泉」には無料で足湯と手湯を体験できる「おとずれ足湯」（右写真参照）があります。ここでサイクリングの疲れを癒しました。
「A nice spot to end the trip. It was relaxing and had a great atmosphere.(旅の終わりにぴったりのいい場所！リラックスすることができ、すばらしい雰囲気だった)」とエイドリアンさんは満足しているようでした。

終わりに……

今回のコースは、サイクリングの醍醐味である開けた海沿いを走る爽快感や急坂を上る達成感だけでなく、郷土料理を楽しみ、寺社仏閣を訪れるなど日本の風情も感じられるコースとなっています！
「角島大橋ブルーオーシャン海道」で日本の自然・食文化・歴史をぜひ体感してほしいです。

プラス情報

長門湯本温泉から新幹線がある駅までのアクセス方法

参考までに、長門湯本駅から電車で行く方法と長門湯本温泉から自転車で行く方法の2つを紹介します。

電車

長門湯本駅から新幹線が通る駅（厚狭駅、新下関駅、新山口駅）までのアクセス方法を紹介します。

自転車

今回紹介するコースは、長門湯本温泉から秋吉台を通って新山口駅に行くコースです。

秋吉台のサイクリングをもっと満喫したい方は、以下のリンクから秋吉台のサイクリング情報をご覧になれます。私たちが実際に走ったコースです。
広大なカルスト台地でのサイクリングの開放感は最高です。海沿いだけでなく、緑に囲まれた山々も楽しみたいという方はぜひ、挑戦してみてください。

サイクリングin秋吉台 ～カルストロードを走り抜ける～